ミカタ日記

長時間勤務や人手不足などの病院の問題を神戸で意見交換

兵庫労働局などが初めて企画した医療現場の改善を考えるワークショップが2月15日に開催されました。

市内外から集まった看護師や病院事務局長たちが、働きやすい職場を目指して意見を出し合ったそうです。

 

ワークショップは4班に分かれて行われ、各病院に共通する課題が浮き彫りになりました。

長時間労働に加え、所属する部署によって残業時間や有給取得率に偏りがある、慢性的な人手不足、上司からのパワハラ、非正規職員の増加などの問題がでました。

また、「激務で離職する若者が多く、残された看護師がさらに忙しくなるという悪循環に陥っている」など、深刻な現状を報告する声もあったそうです。

 

解決策として、書類作成を代行する「医療クラーク」の採用、時間給や週休3日制の導入、管理職の意識を変えるための研修が提案されました。

 

政府が昨年まとめた「働き方改革実行計画」では、医師は罰則付きの時間外労働規制の対象になりましたが、応召義務などから適用は5年間の猶予期間が設けられました。

厚生労働省による調査では、勤務医では男性の4割、女性の3割が週60時間を超す労働時間だったそうです。

兵庫県内でも、当直や救急をこなす医師の過労、看護師不足などが課題になっているそうです。

 

 

2/16 神戸新聞NEXT

 

 

 

栄養・運動で痩せ防ぐ 慢性閉塞性肺疾患患者のためのレシピ集

医療機器大手のフィリップス・ジャパンとNPO法人日本呼吸器障害者情報センターは、体重減少を防ぐ高カロリー料理のレシピ集『COPD患者さんのおうちごはん』を作成しました。

おいしい食事を楽しみ、栄養管理と運動とを組み合わせたリハビリテーションを呼び掛けています。

 

COPD(慢性閉塞性疾患)患者は、日本で500万人以上と推定されているそうです。

レシピを監修した東京女子医大八千代医療センターの桂秀樹教授(呼吸器内科)によると、呼吸不全で食が細り、痩せてしまうと病状が悪化する頻度が高まって、呼吸困難も強くなり、生活の質(QQL)が低下する傾向があると話されています。

 

レシピを作成した駒沢女子大の田中弥生教授(栄養学)らは、呼吸不全がある場合は、不足するカロリーを炭水化物で補うとかえって肺に負担がかかる事に配慮して、料理に脂質を足すことで、たくさん食べなくてもカロリーが増えるような工夫を凝らされたそうです。

例えば、ご飯を炊く際に一緒の少量の油(中鎖脂肪酸油)を入れたり、卵焼きにマヨネーズを加えたり、油揚げやさつま揚げなども取り入れ、間食も勧めているそうです。

 

 

12/12 産経新聞

 

 

神戸の母子健康手帳 “らしさ”全面「ファミリア仕様」に

神戸市は、10月から子ども服メーカーのファミリアが表紙や中身のデザインを担当した「母子健康手帳」を交付しました。

 

表紙には船に乗ったクマの親子や神戸ポートタワーや風見鶏の舘などをデザインし、“神戸らしさ”をちりばめました。

 

「母子健康手帳は親から子どもへのプレゼント」という意味を込め、メッセージを書いたり、写真を貼ったりするページを充実させたそうです。

 

 

現在の手帳は、1999年度からの継続で、赤ちゃんや木馬などが描かれていて、「神戸ならではのデザインで、神戸で子育てしたいと思えるような手帳を」とリニューアルを決めたそうです。

 

公募に応じた10社のうち、ファミリアのデザインを盛り込んだ通販大手のフェリシモの企画を採用されました。

 

ファミリアが自治体関連のデザインを手掛けるのは初めてだそうです。

 

 

表紙には、クマの親子のアップリケや神戸ハーバーランドの観覧車の刺繍が施されたデニム生地の写真を使い、中身はオールカラーで、ファミリアの商品でおなじみのウサギやひよこ、リンゴなどで随所に“らしさ”を満載し、妊娠中の胎児のエコー写真や新生児の手形用のページのほか、子どもが成人する時に手渡すことを想定したラブレターのコーナーもあるそうです。

 

 

10月2日に交付が開始されて、“神戸らしさ”をちりばめた手帳を手にした妊婦たちは、「かわいい」「おしゃれ」と嬉しそうに眺めていたそうです。

 

 

神戸市は、手帳の交換についての問合せも続きましたが、「多くの問合わせをいただくが、交換はできない。紛失した場合も、妊娠の届けた時に交付した手帳を再発行して対応する」としています。

 

 

 

9/14 神戸新聞 

10/2 神戸新聞 

 

手帳の表紙(神戸市サイトへ)

https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201709/p1_0010564818.shtml

手帳の中身(神戸市サイトへ)

https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201709/p2_0010564818.shtml

 

来年3月から新ルールで、腎移植「こども同士」優先

厚生労働省の臓器移植委員会は、脳死や心停止になった人の臓器移植について、子どもから提供された腎臓は子どもに優先的に移植する新ルールを2018年3月をめどに導入する方針を決めました。

 

移植ネットによると、腎臓移植の待機患者数は1万2385人(8月31日時点)で、このうち20歳未満は105人となっています。

 

新しい選定ルールは、腎臓が20歳未満から提供された場合は、20歳未満の患者に優先する事になります。従来は待機日数が長い成人が選ばれやすかったのですが、子どもの臓器を提供する家族からは子どもへの移植を望む声がでていました。


子どもへの移植を優先する臓器は、心臓に次いで2例目になるそうです。


改修した新システムが稼働するのに合わせて、新ルールの運用を始めるそうです。

 

 

10/4 ヨミドクター

 

 

がん情報普及へ図書館活用 がんセンター、格差解消に向け冊子寄贈

国立がん研究センターでは、がんの情報格差をなくそうと、公立図書館を活用する取り組みを始めました。

 

 

今回の取り組みは、ネットを使えない人や近くに拠点病院のない地域に、がん情報を届けるのが狙いで、個人や企業から寄付を募り、がん情報を集めた冊子セットを各地の図書館に贈り、相談できる医療機関のリストも置いてもらうそうです。

 

 

がんの最新情報を分かりやすく紹介した冊子「がん情報」シリーズ58種類を作成し、がん診療連携拠点病院で無料配布するとともに、インターネットでも公開しているそうです。

 

 

寄贈先は、寄付者の意向も踏まえて、各都道府県立図書館と相談して決め、贈り先の図書館には、がんの相談窓口になる地域の医療機関リストや案内文書を置いてもらうそうです。

 

 

寄付は1,000円からで、3万円で図書館1館分(閲覧用冊子58種類と配布用8種類370冊など)になります。

 

がん情報シリーズのサイトアドレス

http://ganjoho.jp/public/qa_links/brochure/cancer.html

 

8/3ヨミドクターより

 

かわいくて楽に着脱 武庫川女子大生らが介護肌着開発

病気や障害のある子どもが着脱しやすい介護用肌着を武庫川女子大学の学生が、

近畿経済産業局の産学協働プロジェクトで企業と共同開発しました。

 

病院や小学校のスポーツクラブなどで聞き取りを行いましたが、けがの程度や障害の軽重などで意見が幅広く、ニーズの把握は難しく、時には調査を断られる事もあったそうです。

調査を始めて2ヶ月後に、障害児が通う特別支援学校で好感触を得て、その後、阪神間の特別支援学校の協力を得て聞き取りを始め、ネット調査も行われたそうです。

特別支援学校に出向いて職員や保護者からニーズを聞き取り、その思いを形にしてデザイン面に力を入れたそうです。

 

「おしゃれに、気持ちよく着てもらえれば」と話されていました。

 

その結果、着脱しやすい前開きのロンパース(つなぎ服)や肌に優しい素材へのニーズが高かったそうです。

素材は綿100%にして、半袖ロンパースは肌触りを考慮して、袖口の縫い目をベビー用で見られる外向きにし、スタイはチェック柄のバンダナ風で、のど元の気管切開痕などを隠しておしゃれに見えるように商品化されました。

 

5/19 神戸新聞NEXT 

 

「ズキズキ痛い」をAIが通訳  病院向け端末を開発

2017度より東京大学病院、三井記念病院、りんくう総合医療センターなど約20病院が、訪日外国人が国内の医療機関に安心して受診できるように、医療現場専用の自動翻訳装置の実証実験を始めています。

 

訪日外国人の増加が見込まれる2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までの実用化を目指しています。

 

 

翻訳装置は、東京大学病院、情報通信研究機構、富士通が共同で開発し、装置はタブレット型で、患者や医師が話した言葉を、日本語は英語と中国語に、中国語や英語は日本語に文字と音声に変換できるそうです。

 

 

装置がつながる病院内のサーバーには、旅行用の会話の翻訳例が100万通り、医療現場で使う会話は20万通りが登録されていて、人工知能(AI)がここから最適な翻訳を選び出すそうです

 

細かなニュアンスの痛みの表現である「ズキズキする痛み」や「シクシクする痛み」などが登録されていて、翻訳できるそうです。

 

 

実証実験は、2016年度に英語対応の装置を使い、東京都、大阪府の6病院で行われ、2017年度は愛知県、鹿児島県など全国20病院に拡大し、使い勝手を検証しているようです。

 

開発責任者は、「病院案内や会計なども装置で十分に対応でき、日本語を話せない患者が安心して受診できるようにしたい」と話されています。

 

 

4/3 ヨミドクター

 

全国こども病院でサクソフォンの生演奏

神戸のサクソフォン奏者が小児がんなどで入院生活を送る子どもを音楽で元気づけようと「クラウドファンディング(CF)」で旅費を工面し、全国のこども病院へ出向いて演奏しています。

 

 

2年ほど前にNPO団体「チェスト(おもちゃ箱)」を立ち上げて、CFの国内大手サイト「ジャパンギビング」を活用して、児童館や保育所で演奏を始められたそうです。

 

さらに、看護助手の同級生から外出もままならない子どもたちの闘病生活を聞き、全国のこども病院にお手紙を送り、石川県、栃木県、千葉県のこども病院を訪問しています。

 

演奏は、一つの病院で4~5フロアを巡り、それぞれ15~30分程度になるそうです。

 

 

感染防止のために病室のガラス越しで演奏していますが、人気のアニメソングを演奏すると、子どもたちは歌ったり、おもちゃをたたいたりと、普段と違う表情が見られたと、家族や看護師さんも喜ばれているようです。

 

 

4/9 神戸新聞 

 

 

緩和ケアにアロマの力 芦屋の女性がNPO設立へ

芦屋市に、緩和ケア病棟でボランティア活動をしているアロマセラピスト(芳香治療士)を支援するNPO法人「緩和病棟アロマセラピストサポート協会」が設立されます。

 

2013年度に兵庫県の創業補助金を受けたのがきっかけで設立した「ステラ・マリス」にて、家庭でできるハンドマッサージの指導や緩和ケア病棟ボランティア養成講座を行ってきました。

 

講座の修了生達20人ほどで、これまで7病院で約1600人のがん患者や家族にマッサージを行ってきて、現在は県内外の4病院の緩和病棟などで活動されています。

 

 

ハンドマッサージなどでがん患者達に癒しを届けていますが、病院への交通費といった経費の大半は自己負担しているケースが多いそうです。

交通費といった経費が補償されれば、活動を継続でき、ボランティアの人数も増えていくのではないかと考えられているようです。

同法人では、精油を販売したり、寄付を募ったりして、アロマセラピスト達が継続的に活動できる環境づくりを目指しているそうです。

 

 

(3/22神戸新聞

 

 

 

神戸・中央市民病院の救急センター 「グリーフ(悲嘆)ケア」開始

神戸市立医療センター中央市民病院の救命救急センター・救急部が、大切な人を亡くした遺族に寄り添い、回復を援助するグリーフ(悲嘆)ケアの取り組みを始めています。

 

緩和ケアなどの分野では広まっていますが、救急ではまだ珍しいそうです。

 

 

2016年1月に始められ、心の相談窓口などを紹介するパンフレットを作成し、これまでに約70の遺族に配布されたそうです。

 

取り組みとして、死後8~12週の「四十九日の法要がすみ、孤独になりがちな時期」に、遺族に暮らしぶりや体調を尋ね、日常生活に支障をきたしている人には、心療内科の受診を勧めたり、遺族会を紹介したりしているそうです。

 

 

2016年12月に、医療関係者向けの講演会が開催されました。

上智大学グリーフケア研究所の主任研究員のお話によると、ケアにあたる上で、「1人1人に寄り添わないと、見えないものがある」と指摘されています。

 

「悲しみを『治す』のではなく、悲しみを抱えつつ、大切な人がいない社会にいかに適応するか、その歩みをサポートすることが重要だ」と述べられていました。

 

(参考記事:1/30 神戸新聞


 

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