神戸市立医療センター中央市民病院の救命救急センター・救急部が、大切な人を亡くした遺族に寄り添い、回復を援助するグリーフ(悲嘆)ケアの取り組みを始めています。

 

緩和ケアなどの分野では広まっていますが、救急ではまだ珍しいそうです。

 

 

2016年1月に始められ、心の相談窓口などを紹介するパンフレットを作成し、これまでに約70の遺族に配布されたそうです。

 

取り組みとして、死後8~12週の「四十九日の法要がすみ、孤独になりがちな時期」に、遺族に暮らしぶりや体調を尋ね、日常生活に支障をきたしている人には、心療内科の受診を勧めたり、遺族会を紹介したりしているそうです。

 

 

2016年12月に、医療関係者向けの講演会が開催されました。

上智大学グリーフケア研究所の主任研究員のお話によると、ケアにあたる上で、「1人1人に寄り添わないと、見えないものがある」と指摘されています。

 

「悲しみを『治す』のではなく、悲しみを抱えつつ、大切な人がいない社会にいかに適応するか、その歩みをサポートすることが重要だ」と述べられていました。

 

(参考記事:1/30 神戸新聞