血液でがんの可能性検査 医療機関で導入
6/7 神戸新聞の掲載記事です。
採血検査(5ml)だけで複数のがんの可能性が簡便に調べられる「アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)」という検査方法について、兵庫県内の医療機関でも導入が進められているそうです。
2011年に解析サービスを始め、現在は県内30カ所以上で導入されています。
味の素株式会社が技術開発したAICSは、臓器に異常が起きると変化する血中のアミノ酸濃度に着目し、濃度を解析してがんの可能性を探り、可能性が高いと判断されれば、精密検査に移すとのことです。
今年2月には、「切らないがん治療」に特化した神戸低侵襲がん医療センターもAICSを導入しました。
同センターではこれまでにAICSで40人以上を検査し、がんの可能性が高いとの結果を受け画像診断などの精密検査をし、動脈瘤(りゅう)が見つかった例もあったそうです。
男性は胃、肺、大腸、前立腺の各がんの4種、女性は胃、肺、大腸、乳、子宮・卵巣の各がんの5種(税別で2万円)を一度に調べられます。また女性は乳、子宮・卵巣の各がん2種(同1万円)に絞った検査もあるそうです。
がんの可能性があるかどうかの診断のため、公的医療保険は適用されません。
可能性を0~10の数値で示され、さらにABCの3ランクに分類されるとのことです。
同センターの藤井正彦院長は「働き盛りの年代が、AICSに関心を持ってくれている。検査をきっかけに、がんをはじめとした病気全般への関心を高め、健康を維持してほしい」と話しています。
AICSを導入している医療機関は、「臨床アミノ酸研究会」のウェブサイトで検索できます。
今後、がんの早期発見につながることが期待されます。
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