コロナの“ほんと”漫画で知って 児童向けネット漫画
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、子どもの心のケアに取り組む兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科の冨永教授が監修した漫画動画「コロナに負けるな!」が完成し、インターネットで公開されています。
小学生向けで、コロナを正しく理解し、差別防止につながる内容で、学校現場や家庭での活用を呼びかけています。
作成したのは、東日本大震災後に発足し、被災地や学校を支援する一般社団法人「社会応援ネットワーク」です。
同法人は2020年から、コロナ禍の不安やストレスに対応するためのサイト「こころの健康サポート部」を立ち上げ、情報発信に力を入れているそうです。
コロナ禍の子どものストレスについては2020年7月に、兵庫県教育委員会が県内の小学校48校、約1万6千人にアンケートをし、低学年の35・9%、高学年の21・1%が「怖くて、落ち着かない」と答えたそうで、「眠れない」「いらいらする」などの訴えも目立ったとのこと。
同ネットワークの高比良代表理事は「子どもたちはコロナの正しい知識を持たないがゆえに、怖がっている」と考え、動画作りを発案し、阪神・淡路大震災や東日本大震災を経験した子どものケアを続けてきた冨永教授に監修を依頼したそうです。
動画は約4分30秒で、コロナに感染し、悪口を言われて悲しむ女の子と、猫の「ガンバちゃん」のやりとりから始まります。
続いて、スクールカウンセラーの「ふくちゃん先生」が、感染経路や症状、マスク着用や手洗いの大切さなどを説き、「ちゃんと治った人からは、コロナはうつらないのよ」と語りかけていて、自分が感染したとき、友達にしてほしいことを考える場面もあるようです。
中でも冨永教授が重視したのは「怖いのは、コロナにかかっているかもしれないのに、みんなから嫌がれるかもって、調子が悪いのを隠して学校や職場に行ってしまう人たち」という先生のせりふで、中傷や差別がコロナを広げることを知ってほしいと力を込められています。
4/22神戸新聞