厚労省は、スマートフォンなど情報通信技術を使って、離れた場所にいる患者を診る「オンライン診療」について、3月9日に初の指針案を示し、厚労省の有識者検討会で議論されることになりました。

 

初診時や新たに薬を処方する際は、原則、対面診療を行い、患者との関係ができてからオンライン診療を行うなど、医師が守るべき事項が列挙しました。

オンライン診療を対面診療の補完と位置づけ、適切な普及につなげるのが狙いだそうです。

 

診療は医師が患者と対面するのが原則で、オンライン診療はへき地や離島など一部で認られていました。

2015年に厚労省がへき地や離島以外でのオンライン診療を事実上解禁すると急速に拡大しました。

 

指針案では、オンライン診療は、触診ができないなど得られる情報が限られていることから、対面診療と組み合わせる必要があるとしました。

実施前に患者に利点と不利益を説明し、オンライン診療で行う治療内容について合意を得ることと注意を促しました。

なしすましを防ぐため、医師は運転免許証などで患者が本人かどうか確認するとしています。

 

こうした事項は、安全性を保ち、効果的な問診を行うために医師が最低限守るべきだと指摘し、指針を守れば医師法に触れないと明記されています。

医療機関は4月から生活習慣病の診療や在宅医療などの分野でオンライン診療に診療報酬を請求できますが、指針の順守が求められるそうです。

 

2018.3.9 ヨミドクターより転載

 

 

オンライン診療の適切な実施に関する指針案