昭和初期の近代建築の一つである甲南病院(神戸市灘区)の本館が、老朽化のため2017年3月から2022年にかけて建て替えられています。

近代的な大規模病院の建設が相次いだ1930年代の雰囲気を残し、最近はアニメ映画などの舞台にもなっており、建築関係者達から惜しむ声が上がっているそうです。

日本建築学会近畿支部は、戦前から地域の象徴的な建物で、阪神・淡路大震災にも耐えたのだから、何らかの形で残して欲しいとして、本館の保存と活用を同病院に申し入れました。

 

本館は開院した1934年に完成し、鉄筋コンクリート地下1階、地上5階建てで、神戸・旧居留地の神港ビルヂングなどを手がけた木下益次郎の設計で、タイル張りの柔らかな色合いが印象的だそうです。

アニメ映画化された「涼宮ハルヒの消失」やテレビドラマの「長谷川町子物語-サザエさんが生まれた日」のロケ地になり、ファンが建物を見に訪れる“聖地巡礼”も相次いだそうです。

 

同病院によると、病院全体を地下3階、地上6階に改築し、本館は先に完成させる建物に機能を移して解体し、跡地も別の建物を建てるそうです。

本館には愛着があるが、医療機関として安全性を高めなければならないと話されています。

 

2016.12.2 神戸新聞