神戸常盤大学看護学科の教員や学生が週に一度、外国人労働者や留学生の健康と暮らしをサポートする取り組みとして、健康診断や生活相談に無料で応じる「しんかいち国際保健室」を開設しました。

 

国際交流シェアハウス「やどかり」の一室を利用していて、訪れる外国人の母国はさまざまで、過酷な労働環境や、慣れない生活に苦労する外国人の心のより所になっているそうです。

 

同大学の黒野准教授や学生たちはボランティアで、生活のリズムや悩みなどを聞き取っていき、インドネシアの女性には、日焼け止めの種類を説明したり、タイの女性が抱える職場の悩みにも耳を傾けたりしているそうです。

 

また、血圧の測定など健康管理も行い、利用者に語りかけ、健康状態や測定結果をノートに書き込みように促したそうです。

 

法務省によると、日本に住む外国人は2018年末に273万人を超え、過去最高を記録し、改正入管難民法の施行を受け、今後も増加するとみられているそうです。

 

住環境の保障や医療へのアクセスが大きな課題となっているそうです。

 

「やどかり」を運営するNPO法人「ワンセルフ」の理事長も、外国人が医療機関で受診する難しさを肌身で感じているそうで、「お金がかかるため、病院に行かない子が多く重症化しやすい」と指摘し、「適切な時期に、スムーズに治療を受けられる仕組みがづくりが必要」と話されています。

 

黒野准教授とタッグを組み、体調が悪い時はもちろん、普段からさまざまな悩みを相談できる「保健室」の解説を思い立ったそうです。

 

黒野准教授は「病気の予防活動をしていると、早期発見につながる。今後は、いろいろな医療機関とも連携していきたい」と話されています。

 

10/25 神戸新聞

 

国際交流シェアハウス「やどかり」